平成22年度沖縄県広域青少年適応・自立支援センター『琉星学園』経営案
 1 学級目標 (めざす若者像として)
  自己を見つめ、理解することができる生徒
  ◎自己の苦しみや、思考・行動・認知、のパターンを見つめパーソナリティを理解する。
  自己の内的課題に向き合い解決する努力ができる生徒
 ◎意識の切り離しも重要だが、最終的に内的課題に向き合い自ら解決する能力を高める。
  集団の中で行動でき、互いを認め合える生徒
  ◎社会不安や対人恐怖への挑戦、その先に見える希望への積極的取り組み。
 2 経営方針 (目標達成のための具体的取り組み方針)
  (1)受容的・共感的な雰囲気づくりにこころがけ、心理的開放を図り担当者とのリレー
    ションから様々な相談場面へとつなげていく。
  (2)教育相談、学習支援、体験活動、集団生活への適応指導など柔軟な対応を通して
    経営目標の達成を図る。
  (3)自己理解の支援に関しては、22パターンの性格診断テストやアサーション等を個々の
     状態に合わせて計画的に活用し、社会適応訓練やロールプレイ、ストレス対処法等の
     実践訓練を通して学校や社会での適応能力を高める。
  (4)家庭との連携を密にし、協力し合いながら家族関係の改善を図ることにより生徒の学校復
    帰や社会参加への意欲を高める。(保護者会・保護者面談・家庭訪問・電話連絡等)
  (5)生徒への指導支援の経過や状態の変容に関して、記録簿を作成し指導支援に生かす。
   (出席簿・学園日誌・生徒日誌・出席状況活動報告書)
  (6)学園の運営や生徒の支援の方法については、組織内で研究を重ねると共に他の機関との連携も図り
    ながら、指導方法の改善を目指す。
 3 指導支援の姿勢
  (1)不登校・引きこもりの生徒は「次に進めない心理状態にある」ため世間の同年代と同じ事を同じ様に
    できない状態であることを理解し、担当者は気持ちにゆとりを持ち、感情的な指導支援や批判は決して
    行わない。
  (2)学園に登校することですべてが解決するとは考えずに、個々が抱える課題を理解するとともに、生徒が
    諸活動を通して「自己肯定感」(自信)を取り戻し、「生きる喜び・目標」(自己の存在感)を探求
       することへの支援を行う。
  (3)諸活動に取り組む過程において、生徒が活動に対して自ら決定する場面を多面的に設定し自己の発見
    から自己実現の状況を創る支援を行う。
  (4)学園での様々な活動は、媒介であって目的になり過ぎないよう配慮し、結果や内容にこだわらず関わる
    生徒の状態に合った現段階で必要とする物事を準備しラポールを大切にしながら働きかけるようにする。
  (5)途中入室の生徒への配慮(パーソナリティや課題の理解)及び集団での合同の活動に参加できない状態を
    理解し、繊細な支援体制の提供を配慮する。
  (6)学園では、常に日常(学校・社会生活)を意識づけた指導支援を行う。体験活動、学習活動、遊戯、社会
    適応訓練、等の体験を通して自立への段階的援助指導を心がける。
  (7)不登校・引きこもりは、どの若者にも起こりえる状況(社会的環境)となっている。特定の生徒
(特別な存在)として意識するのではなく、学校・社会適応のスキル向上で生徒が求めている事を提供する。
  (8)活動内容は、学級目標や経営方針に基づき、計画的・段階的に取り組む。
    そして、常に生徒の状態を観察し個別対応など柔軟な指導支援を行う。


                                                              2010.代表 山城 豊
                                                         MAIL:ryuseiheartfull@yahoo.co.jp